中秋の名月『采女物語』〜『小手姫物語』と芦名星

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中秋の名月『采女物語』〜『小手姫物語』と女優 芦名星

2020/10/01

中秋の名月【橘 秦氏関連物語】

采女物語と小手姫物語と女優 芦名星

今日は中秋の名月ですね。

月も申し分なく美しい…

 

毎年、中秋の名月と共に、奈良では采女祭りが執り行われますが、今年はコロナの影響により神事のみ、一般参加はなしでした。

 

奈良の伝説のひとつである悲恋物語である『采女物語』

 

 

それは、約1300年前、福島は郡山より貢物の代わりりに、帝の采女として連れて来られた春姫の悲しいお話し。

 

当時、福島県郡山は酷い冷害により朝廷への貢物がつくれなく、巡察使の橘諸兄が来た時に、免除を訴えたが、許してはもらえず、もてなしをしてくれた春姫を橘諸兄が気に入り、帝の采女として連れて行く事と引き換えに貢物の免除をした。春姫には次郎という愛する許嫁がいたが、悲しくも別れることとなった。

春姫は、帝の寵愛を受けていたが、年月が経ち、寵愛を受けられなくなり、中秋の名月の日、猿沢池に身を投じた。という奈良の伝説。

しかし、福島の伝説では、猿沢池の池畔の柳に衣を掛け、入水したかのように見せかけ、福島まで逃げ帰ったが、許嫁の次郎は死んでおり、春姫は後を追って山の井の清水に身を投じた。

という、伝説があり、それぞれに采女物語は今も尚、受け継がれています。

 

『春姫』どの様な人だったのでしょう…

 

それは、偶然か…春姫を彷彿とさせる女優さん…

 

芸名 芦名星  本名 五十嵐 彩さん

福島県郡山市出身。

 

2020年9月14日没。(中秋の名月頃)

 

私は、ハッとしました。

 

 

芦名さんの出演されていた『シルク』という映画の光景が目に浮かびました。

 

そして、絹は、また、奈良と福島を結ぶ『小手姫伝説』という悲恋が隠されていました。

 

 

『シルク』という映画は19世紀兵役から帰ってきた主人公が、一攫千金を目論み、『極東の国、日本に蚕の卵を買い付けに行く』という危険な渡航を乗り越え、やっとの思いでその買い付け場まで行き着くと、謎の美女と遭遇し、主人公は強烈な衝撃を受けます。

それが、シルクの様な肌の(芦名星さん)

主人公は、買い付けに成功し、帰国後膨大な富を得、再度渡航を決意しますが、その目的は謎の美女、(芦名星さん)に再開するためでもありました…

この物語は、主人公には愛する妻があるにも関わらず、惹かれる気持ちに、妻との距離が出来てしまう…というような悲恋物語。

 

この映画では、絹の様な美しさの芦名星さんということで大抜擢されたそうです。

 

福島、絹の里『小手姫伝説』

 

 小手姫は崇峻天皇の妃で、蜂子皇子と錦代皇女の一男一女をもうけました。

しかし、小手姫は帝の寵愛が衰えたことを恨み、それがせいか、蘇我馬子に伝わり、崇峻天皇暗殺となりました。

 

その後、小手姫は聖徳太子の計らいもあり、福島に落ち延びそこで養蚕を伝えた。と言う伝説があります。

 

養蚕技術、機織りなどは、機織りの技術を持つ秦氏である聖徳太子のブレーン、秦河勝に因む流れなんだと思います。秦氏は全国に機織りの技術を広めたので機(ハタ)と呼ばれ、 絹織物はに感触の良いもので(ハダ)と呼ばれた。などと言われています。

 

しかし、小手姫は、子どもに逢えないことを苦に、清水に身を投じた…という、これもまた悲しい物語…

 

 

中秋の名月、美しく輝けば、その裏の闇もまた深いのでしょうか…

 

春姫の様な、又、小手姫にも被る様な、絹の様に美しかった芦名星さん。

 

 

また、この名月の様に美しく、お亡くなりになるのを惜しまれた芸能人の方々、ご冥福をお祈り申し上げます。