雨の匂い。梅雨の『言の葉の庭』から七夕『君の名は。』

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雨の匂い。梅雨の『言の葉の庭』から七夕『君の名は。』

2019/07/03

雨の匂い。梅雨の『言の葉の庭』から七夕の『君の名は。』

浮御堂を眺めながら…

晩から、また強い雨になるということで。

 今日は、歩きで出勤。
浮御堂を通って行くと近道なので、いつも歩きの時は風情を愉しみます。

 何日か前に、映画『君の名は。』でも有名な新海誠監督の『言の葉の庭』という映画をHuluで見た時、つい浮御堂を思い出しました。

『言の葉の庭』に出てくる主人公のタカオとユキノの万葉集 問答歌に、胸がキュンとなりました。

『雷神(なるかみ)の少し響(とよ)みて さし曇り                         雨も降らぬか 君を留めむ』

訳: 雷が少し鳴り響いて、雨でも降れば、君を引き留めておけるのに。(ユキノ)

意味の分からないタカオ…

しかし、クライマックス、タカオは意味を理解。

『雷神(なるかみ)の 少し響(とよ)みて
降らずとも               我は留らぬ 妹し留めば』

訳:  たとえ雷が少し鳴り響いたり雨が降らなくても、あなたが引き留めるなら、私はここにいる。
(タカオ)

素性の分からぬ二人が、何となく雨の日、新宿御苑で顔を合わすようになっていく…

しかし、ユキノの正体はタカオの学校の古文の先生だった。タカオはそれを知って、愕然とするが、ユキノの宿題たる答えを返した…相聞歌。

短編の中に凝縮された恋『孤悲』物語は、この相聞歌を素敵に表現された映画だと思いました。

雨の匂いがただよう浮御堂を眺めながら、この歌を詠んだ柿本人麻呂を思ってみるのでした…

因みにユキノは『君の名は。』に出てくる古文の先生。
もうすぐ七夕。『君の名は。』の主人公タチバナ タキとミヤミズミツハは彦星と織姫という設定?

梅雨の『言の葉の庭』からの七夕『君の名は。』へ。

豪雨災害に遭われている方々お見舞い申し上げます。